水面に落ちた水滴を中心に波紋が広がっている様子

障害者が持つ独自の視点は
社会の本質を映し出す

自国に居ながら
異文化を生きる人々

あらゆる場所や仕組みは、健常者が自分たちの使いやすさを追求して生み出してきました。あれだけ便利なコンビニですら、中を歩いて、商品を見て、店員に聞いて、内容を理解できなければ何一つ買えません。

道に佇む車いす

障害者はそんな社会で、身体的・精神的に様々な制約を抱えながら暮らしています。たくさんのハードルを感じながら移動や買い物、勉強や仕事をこなさなければなりません。これは私たち日本人が、言葉も文化も違う異国の地で生活していくようなものです。

生きる術は
新たな文化へ

周囲の環境について深く理解しなければ、自分たちに最適化されていない社会では暮らしていけません。また周りの人にサポートを頼むのはもちろんのこと、自らも様々な工夫をしなければ成り立ちません。

こうした日々の工夫やアイディアの積み重ねが、日本にいながらにして彼ら独自の文化や価値観を作り上げ、私たちとは異なる視点を持つまでになっています。

複雑な社会の
写し絵的存在

日本社会でハードルを感じる人は障害者だけではありません。日本語のわからないまま来日する外国人や、身体機能や判断力の衰えてきた高齢者がいます。健常者でさえ、飲酒や発熱で仕事をミスしたり駅ホームから落ちたりします。こうしてみると、全ての人が知らず知らずのうちに、たくさんのハードルに直面していることがわかります。

反対にたくさんのハードルを日々体感している障害者は、全ての人が持つニーズの中心にいるとも言えます。つまり障害者の視点から社会を見渡すことで、人々が感じている根本的な課題や価値を知ることができます。